自分を一番信じたい。信じなきゃいけないけれど。
「え?それ本当?」「勘違いじゃない?」
まだ、生まれて数年の子どもの言うことをどこまでそのまま信じたらいいのかな?
たまに自己解釈が偏ることあるし。。。など、
子どもの発言を一度冷静に考えなければと悩むことはありませんか?
自閉症スペクトラムmama5年目、医療人として15年。
どんなめんどくさい患者さんとも向き合ってきた私が、子どもの対人関係とコミュニケーションでどのように対応したかが書いてあります。
これは自閉症スペクトラムのいっくんが療育先で叩かれた話。
でもそれは叩かれたではなく、手が当たったが正解のよう。
でも本人の中の正解は叩かれた。
なぜごめんなさいを言わないの?
悪いことしたらごめんなさいを言わなきゃダメでしょ?
そうか、間違えだったんだねとは納得しない。
そりゃまだ子供だもんね。謝らないことに固執。
5歳児なんだけど、なんだか大人みたいに理屈っぽい。
ルールにこだわるところも自閉症スペクトラムの特性です。
納得しないと前に進めない。
これが対人関係・コミュニケーションの障害になることもあるのだろう。
だから、今は間に親が入り橋渡しをしようと思う。
そして当人どうしで話して本人が納得して。
大人に話したら自分の気持ちに寄り添ってもらえた。
本人の中の問題が解決した。そんな経験を重ねてほしいな。。。。
と思った親の話。
トラブル?先生に叩かれた。
療育先にも少し慣れてきたようで、お友達や先生と話したことなどを家でも話してくれるようになりました。
いつも行っていた保育園でもそうですが、帰宅するとある質問を毎回されていました。
それは「ママ今日何か嫌なことあった?」とママに嫌なことがあったか確認して、
それから自分が療育先でされて嫌だったことを話すという習慣ができました。
ママはとりあえず、嫌なことがなくても「患者さんに怒られちゃった」とか「看護師さんに迷惑かけちゃった」とか話を合わせていました。
「いっくんね、今日ね嫌なことがあったんだ。」「先生に頭ぺちんってされた!!」
「え?頭を?」「いつ?」
「お昼寝の時、ティッシュとりに行こうとしたら寝なさいってぺちんって」
療育先の先生だし、叩くなんてないと思うけど、本人こんなに訴えてくるし、この間、お友達にも叩かれたって言っていたし。とりあえず、聞いてみようかな。。。。
療育先にメールをしました。簡単にいうと
という感じで連絡をしました。
電話でお話をしますと言われ連絡が来ました☎
メールの件を担当の職員に確認をしたところ、お昼寝の際に、いっくんが落ち着かなくて何度も寝たり起きたりされていて、職員も寝るように促しをしたのですが、横にならなかったみたいです。
それで、近くで寝るように体をトントンしようとした時に、その手が頭に当たったということはあったみたいです」
「そうなんですね。本人はティッシュをとりに行きたかったようです。叩かれたという認識だったので、私も一度確認をしたくて連絡をしました。そしたら私から本人に説明をしておきますので大丈夫です」
「わかりました。ご心配をかけて申し訳ありません。私たちもいっくんに落ち着きがなかったりしたらどうしたのかと話を聞くようにしたいと思います。」
こんな感じの内容を話しました。
そうだよなー。先生が頭をたたかないとは思うけど、まー人間だし、いっくん話聞かないからイライラすることもあるだろうなー。もしかしたら、叩くつもりはなかったかど、手が強めになっちゃったとかあるかもなーとなーんて思って、いっくんに話をしました。
「いっくん、先生に話をしたよ。お昼寝の時でトントンしようとした手が、間違えて当たってしまったんだって、だから先生もわざと叩いたわけじゃないんだよ。」
「違うよ。だって頭をぺちんだよ。トントンは肩とかをトントンでしょ、違うよ!頭をぺちんだったよ」
「間違えて当たっちゃったみたいよ」
「じゃなんで先生はごめんなさいしないの?叩いちゃだめでしょ?間違えてもいけないことしたらごめんなさいでしょ?」「間違えて人を切っちゃいけないでしょ、間違えてもいけないことはしちゃダメでしょ。いけないことしたらごめんなさいでしょ?」
あーなんかそうなんだけど、説明が難しいなー。
そして例えがなんか怖い。アニメの影響かしら。。。( ゚Д゚)
そしていっくんの言い分も間違えではない。
確かに、叩くつもりがなかったとしても、頭に当たってしまったらごめんなさいだな。。
さてどうしたものか。。。。
わざとじゃないからと話してもいっくんは納得しない様子。
一番困るのは、これで療育に行きたくないって言われても困る。
「いっくん、あの先生やだ。叩くのダメ」
もう一度電話!先生に相談。。。。
再度療育先に電話をして、上記のやりとりを話しました。
親としては、先生も人間なので間違えることもあるだろうなと。
叩かれたいっくんが納得していないのが悩みどころでした。
mama「先生、いっくんが間違えたことをしたのに、なんで先生は謝らないのかって言っていて・・・・」
家での話を相談員さんに話しました。
先生「その時の先生とお話しして振り返りをします。いっくんとももう一度話したいと思います。」
叩かれた本人が納得できないと、この問題は解決しないと思いました。
この出来事を記憶してずっと覚えていて、その先生を見るたびに療育に行きたくないと言われても正直困るという親の気持ちもありました。
mama「いっくん、また今度ね、トントンと間違えちゃった話、先生と療育先で話すって」
いっくん「わかったー」こんな感じでした。
後日療育センターでお話し。先生からの謝罪があった。
先生「少し、時間が経ちましたが、いっくんとその先生と三人で話し合いをしましたと。いっくんも納得してくれて、いいよと言ってくれたので、本人の中のわだかまりも取れたと思います。」
mama「先生、、、本当にありがとうございました。本人が納得しないとどうにもならないので。そして大人に話せば、自分の気持ちを理解しようとしてくれて解決できたという経験が何よりうれしかったです。私が。」
帰宅後
いっくん「今日べちんの先生が謝ってくれたよ。」
mama「いっくんは納得できた?カラフルに安心して通えそう?」
いっくん「うん、大丈夫」
親が間に入る大切さ。自分の話を聴いてくれる大人がいることを知る。
親が間に入ってでも、自分の話を他の大人が信じて聴いてくれたこと。
その困りごと?を話したことで解決できたことはいっくんにとっていい経験だったと思います。
これから小学校に上がった時に、納得がいかないことがあるからって、
自分の気持ちに蓋をする癖がついてしまうことは、二次障がい(不登校など)に繋がることも考えれるので、
かといって叩いたり、暴言をいったりしても困るし。
誰かに相談をする経験とそのことがきっかけで困りごとが解決する経験ができてよかったと思いました。
*いっくんは理屈っぽい*
いっくんはとても理屈っぽく。大人と話している?って思うこともある。
そして、色々覚えているので、過去の話と整合性がとれていないとそこを突き詰めてくることもあります。
正直、めんどくさい( ゚Д゚)
こんなこと言ってはいけないのは承知ですが、めんどいです。
こんなことも↓
いち「保育園いきたくない、お仕事休んで!」
mama「ママがお仕事しないと遊びや旅行にいけないよ」
いち「パパが働いているから大丈夫。
mama「パパのお金だけじゃいけないよ。」
いち「お金がかからない場所で遊べばいい。鬼太郎公園とか」
mama「鬼太郎公園に行くときだって、ママがパパにお金渡してるんだよ。お昼代とか」
いち「ママさ、なんでパパにお金渡しているの?お金の貸し借りはしちゃいけないっていっくんに言ったよね。」
mama「いや、パパとママはね同じ世帯でね、働いたお金を一緒にして生活してるんだよ。」
いち「でも人とお金を貸し借りしたり、しちゃダメって言ってたのに何でパパはいいの?」
( ゚Д゚)だーかーらー、同じ世帯なの!!
いち「世帯って何?」
mama「家族ってこと、家計を一緒にしているの!!」
いち「家族なら貸してもいいなら、いっくんに500円ちょうだい。」
くそ!( ゚Д゚)あーいえばこういう
朝の忙しい時間帯にこんなやり取りしているのを想像してみてください。5歳児にイライラします。
もちろん、仕事には遅刻をしました。
*ルールを忠実に守ろうとする息子*
息子は自分が納得したルールは守ります。
ですが、忠実すぎて困る時もあります。
これは状況の変化に応じて対応することが苦手なため、ルールを厳格に守りたいという気持ちがあるようです。
こんなことも。。。
お風呂が嫌いないっくん、保育園でお外遊びをして汗でびっしょり、お外で遊んだからすぐお風呂に入ってと説得。
汚れているから、臭くなるからなど話をして。しぶしぶお風呂に入ってくれたことがありました。
すると、別の日にはこんなことをいいます。
「今日は雨でお外で遊んでないし、汗もかかなかったからお風呂入らなくていいよね。」
そういうことではないのになー。。。。
自分で解釈を変えて、お風呂は外遊びをした汗をかいた日に入るというルールを作っていました。
https://desc-lab.com/60142 ←こちらパステル研究所さんの なぜマイルールのこだわりが強い?発達障害ASDの子どもがこだわりを手放せた秘策の記事です。
とても分かりやすく載っていますので、気になる方はぜひ。
子どもが悩んでいること困っていることの橋渡し
今回みたいなことやこだわりが対人関係・コミュニケーションの障害になることもあるのだろうな。
今はその間に親が入り橋渡しをしようと思う。
話したら自分の気持ちに寄り添ってもらえた。
本人の中の問題が解決した。
そんな経験を重ねてほしいなと思います。
そのために、親子の間に相談してもらえる関係性を崩さないように。
本人の絶対的な味方だよということを実感してもらえるように関わっていきます。
ちゃんちゃん♪