雪の中で泣いた日。話を聞いてくれない息子と、それでも前に進む私

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子どもと一緒にいることが、時にとても辛く感じる日があります。
発達障害がある息子との日々は、大変で、でも愛おしくて、どうしていいか分からないことも多い。
これは、雪の降る寒い日に起きた、ある出来事です。

子どもと一緒にいることが、時にとても辛く感じる日があります。
発達障害がある息子との日々は、大変で、でも愛おしくて、どうしていいか分からないことも多い。

これは、雪の降る寒い日に起きた、ある出来事です。


目次

話を聞いてくれない息子と、公園へ向かった雪の日

発達障害のある子どもとの関わりは、本当に大変なこともある。
けれど、「大変」と感じることは、親として未熟だからではなく、それだけ本気で向き合っている証だと信じたい。

私は、感覚過敏やこだわりの強い息子と向き合う中で、
「どうしてこんなにも話を聞いてくれないんだろう」
と何度も思ったことがあります。

自分の未熟さに落ち込むこともあるけれど、
それは“違い”に真剣に向き合っているからこその苦しさなんだと思うんです。


雪が降る中、「公園に行きたい!」

ある雪の日のこと。
寒いからと家にこもっていた私たちに、突然息子がこう言いました。

「公園に行きたい‼」

雪が降っていて風邪をひいてしまうかもと、私は理由をたくさん並べました。
でも、息子の気持ちは変わりません。
ついに彼は、傘もささずに一人でずんずん歩き出しました。

私は「せめて車で行って」と訴えるも、
**「歩いて行く」**と聞き入れてもらえず…。

泣きそうになりながら後ろを追い、20分ほど雪の中を歩いて公園へ向かいました。
すれ違う車の視線が、なんとも言えず痛かったです。


「可愛い」と思えなかった、その一瞬

ようやく公園に着くと、息子は満面の笑みで遊び始めました。

…でも正直、私はその笑顔をすぐに可愛いとは思えませんでした。

言うことを聞いてくれない頑固な子にしか見えなかった。
イライラが溜まって、雪玉をぶつけてくる息子に、私も思わず本気で投げ返してしまいました。

しばらくすると、「一人で遊ぶからあっち行ってて」と言われ、
椅子もない雪の公園で、私はただただ棒立ちで見守るだけ。

寒くて、切なくて、悔しくて、ちょっぴり泣けてきた。
それでも息子は無邪気に、雪の中で楽しそうに遊んでいました。

「誰もいないね〜」なんて言われて、
**「そりゃ雪だからね‼‼」**と強く返したけど、本人は何も気にしていない様子。

…何だろうな。
どうしてこんなに話が通じないんだろう。


それでも、私たちは前に進んでいる

帰りはパパが公園まで車で迎えに来てくれました。
お風呂に入って、やっと少し心がほどけた気がしました。

子育てって、本当に大変です。
それも、「自分以外の人格を育てる」という、とても尊い営みだから。

そして、
子どもが発達障害を持っていると、「普通」が通じないこともたくさんある。
だからこそ、自分が「大変」と感じるのは、決して未熟だからじゃなく、
一生懸命向き合っている証なのだと思います。


無理せず、無理せず、ぼちぼちと。

こんな日もあるよね。
もしこれを読んでいる方の中に、同じように悩んでいる方がいたら、
**「あなたはひとりじゃないよ」**と伝えたいです。

この記事を書いた人

名前:とめこ 職業:作業療法士
作業療法士として働きながら自閉症スペクトラムの息子を育てています。最初は息子のこだわりと癇癪に戸惑い、自分を責めてばかりの毎日でした。でも、少しずつ「うちの子らしさ」に気が付き寄り添えるようになってきました。
このブログでは、仕事と子育てをする中で感じたこと、作業療法士としての視点、そして「今」の気持ちを綴っています。
同じように頑張っているあなたへ、温かい小さな灯りのように届きますように。

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