お風呂入るって言っているのに、なんで入ろうとしてくれないんだろう。
切り替えができない我が子に対して、不安と同時に苛立ちを感じることがありませんか。
\おすすめの人/
・自閉症スペクトラム子育て中の人
・子供の切り替えの難しさで悩んでいる
人
・自閉症スペクトラムを支援することが
ある人
自閉症スペクトラムの子どもは、
見通しを立てるのが苦手だったり、
こだわりがあったり、気持ちや行動をコントロールする難しさがあります。
そのため生活の中で行動に移すことが難しく、家族や周りの人間がその対応に苦慮することがあります。

息子は、生活の中で「次のこと」をするのが苦手でした。
活動をやめて「次のこと」をする時に、癇癪を起したり、辞めるのに時間がかかったりととても大変でした。
自閉症スペクトラムと診断を受けてから、どうしたら、生活がスムーズにいくか作業療法士としての知識と経験を活かしながら工夫を続けてきました。
この記事では、お子さんの切り替えが難しくて悩んでいる保護者さんに、
私が実際にどのようにして息子との生活を円滑にしてきたかの工夫を記載しています。
この記事を読めば、切り替えが難しいお子さんとの生活をスムーズにする方法がわかります。

結論
「タイミングと行動のアナウンスをする」
「砂時計などの道具を活用する」
「スモールステップで活動を細分化する」
に意識を向けて、関わると切り替えがスムーズにいきます。
時間はかかることもありますが、多少なりとも保護者の精神面の負担は減ります。自閉症スペクトラムの切り替えの困難さに悩んでいる方は最後まで読んでください。
自閉症スペクトラムの子は切り替えが苦手

自閉症スペクトラムの子どもは自分の感情や行動をコントロールすることが苦手です。
楽しいことをやめられないなど気持ちを抑えられない
やりたくないことになかなか取り掛かれない・
次に何をするか覚えていない・わからないなんてこともあります。
次の行動を起こしてほしい時の対応をまとめました。
切り替えが苦手な子の対応

➀切り替える活動がその子にとってどのような活動か考えます。
「今やっている活動が好きな活動な場合、その活動はできるだけ長く続けたい」
そう思うのは誰でも同じかもしれません。
では、「今からやる活動がやりなくない活動」の場合、腰が重くなるのは、大人も同じですよね。
長く続けたい活動を終わらなきゃいけない場合、予定を変更する場合しっかりと「アナウンス」して伝えましょう。
アナウンスをしっかりする
アナウンスは変更の内容と理由・タイミングを具体的に伝えます。
例え:車で動画をみたいと子どもが要望。了承する。
この時伝えること「動画は自宅についたら終わり、家に帰ったら手を洗っておかしを食べます」と伝えます。
\これが上手くいく時は/
\上手くいかない時/
上手くいかない場合はどうしてうまくいかなかったか考えます。
・動画がお菓子よりも魅力的だった。⇒自宅についた後の楽しみを検討し直す。
・アナウンスを聞いていなかった⇒動画に夢中になり、アナウンスが聞こえていない場合もあります。アナウンスをする前に名前を呼び、返事をしたらアナウンスをします。
・時折、自宅に帰ったら、何をするか思い出させる⇒「あれー?自宅に帰ったら何をするんだっけ??」など
声掛けとともにアラームやタイマーもおススメです。
おすすめのアラーム・タイマー

アラームや砂時計も有効です。
アラームは音だけではなく、視覚的にわかる物の方が有効です。
スマホのアラームだと、数字が変わっていくだけなので、子供にはわかりにくいかもしれません。
色が変わるタイマーなどわかりやすいです。
ねずみタイマー
スマホのアラームではアプリでLITALICOさんのねずみのタイマーが、ねずみがりんごを食べたら終わりと視覚的にわかりやすいので、おススメです。
こちらです⇒ねずみタイマー – LITALICOアプリ
砂時計
砂時計は、時間がかなり細かく分かれているものがあります。
5・10・15・20・30・45・60分など様々ありますので、使い分けると子どもにもわかりやすいです。
砂時計は時間が決められているので、外では使いにくいため、自宅での使用がおススメです。
ワーキングメモリーが低い
息子の場合、ワーキングメモリーがだいぶ低かったので、一度に多くのこと言わないように努力しています。
でも、「先に言ってよ」と怒られることもあるので、先に必要なことを伝えて、その後、細分化して伝えていくということを意識しています。
切り替える道具も時計式のタイマーやデジタルタイマーなどいろいろあります。
私も始め、時計式のタイマーで対応しましたが、息子が針を自分で、針を戻してしまうことがあり。
なかなか終われないので、砂時計にしました。
自宅では砂時計を使っていることが多いです。
外出先ではLITALICOさんのねずみアプリを。
切り替えや苦手なことはスモールステップで変更・導入をしよう。

小さく段階的に変更する方が本人も次の行動を起こしやすいです。
何をどのくらいのスモールステップで行うかというとそれも本人にもよるので、難しいところです。
<例:お風呂が嫌いな息子>
お風呂は服を脱ぐ・頭を洗う・身体を洗う・湯船に入る・服を着ると切り替えが多い活動。
その中で、ボディーソープが嫌とかお風呂でたくさん遊びたいとか本人の思いが入ってくると本当に大変でした。
なので、スモールステップにて選択肢としていくつかあげて、本人に選択をしてもらいます。
➀入らない②パジャマに着替えるだけ③湯船に入るだけ④身体を洗うだけ➄頭を洗うだけと
活動を1つ選んでもらいます。
今日は湯船に入るだけ。今日は頭洗うだけなどです。
1つだけして、それぞれできるようになったら、2つしてみるとだんだん増やしていきます。

もし、入ること自体、嫌がるようであれば理由を伝えます。
「明日も保育園だから綺麗にしよ」
「夏だから、汗かいたからさっぱりしよ」「身体洗うと肌荒れよくなるよ」など。
なるべくポジティブな理由がよいですが、自分のメンタル的に、難しい時はストレートに言ってしまいます。
「臭いとお友達、嫌がると思う」とか。
よくないってわかっているんですけどね。。。。
母も人間ですからね。余裕がなくなると…気を付けます😇
嫌な活動の中にも、好きなことと嫌いなことが隠れている場合もあります。
息子は湯船に入るのは好きだったので、
徐々に湯船に入る+何か嫌いなことを少しずつ行ってきました。
まとめ

切り替えが難しい子には、時計タイマー・LITALICOのねずみタイマー・砂時計。
保護者はとても大変ですが、「アナウンスをする」です。
アナウンスのポイントは、切り替えるタイミングと次の行動です。
疲れて嫌になる時は、あえて電車の車掌さんやミッキーの真似をしてアナウンスをします。
息子にうるさいと怒られますが、ふざけていないと母のメンタルが持たない時もあります。
そして、嫌なことは活動を細分化して、「少しずつ導入する」です。
そしてめちゃくちゃ褒めましょう。
言われてもできないよー‼って思う保護者さんもいると思います。
私もそうでした。

登園渋りをする息子に対して、
職場のOTに相談をしたら、「いきなり、園の中じゃなくて、今日は駐車場までいけたね。」
「今日は門のところまで行けたね。」「今日は玄関にいけたね」「今日は教室にいけたね」って
少しずつ段階を踏めばいい
とアドバイスされました。
活動の細分化、スモールステップですね。
でも、仕事をしている母が、そんなに毎日スモールステップで登園できないし、
仕事だって休めないんだから、できるわけないだろー( ゚Д゚)って。
すごいもやもやしていました。
相談した相手は適切なアドバイスをしてくれているのですが、実践する難易度が高すぎて…。
そんなアドバイスを聞いて途方にくれました。

だから、今の自分ができる範囲でいいんです。
いろいろアドバイスとか、支援方法とかあるけれど、
できる範囲で、無理しなくていいのです。
保護者が特にママが無理をすると家庭にいいことはありません。
読んでいただきありがとうございました。
今日もみなさんの心が穏やかでありますように
。
